マサイマラを目指して、車は再び走り続けます。
マサイマラへ行く途中には、崖の上の曲がりくねったスリリングな道を通ります。
ドライバーさん、安全運転でお願いします!
おっと危ない!ギリギリ縁に引っかかり、停車している車が。カーブを曲がりきれなかったのでしょうか。
落ちなくて本当に良かった。
途中の道ばたでガイドさんがまた、焼きトウモロコシを買ってくれました。
ケニアの焼きトウモロコシにハマってしまった娘は、大喜び!早速かじりついていました。
途中の小さな土産物店でのトイレ休憩のとき、「日本のかたですか?」と、日本人の若い男性が話しかけてきました。こんな辺ぴなところで日本人に会うとは思っていなかったので、ちょっと驚きました。
彼いわく、ドイツ人と回っているツアー中に車が故障し、ここで6時間も足止めをくっている、とのこと。
エジプトを周遊したあと、マサイマラを観光、そしてこれから私たちとは逆のルートで、マサイマラからナイロビへと向かう途中だったそうです。
マサイマラはいいところでしたよ、と言っていました。
さすがアフリカ、ワイルドだしいろいろ起こる!と笑いながら話している彼は、まるでトラブルも楽しんでしまっているかのよう。
何か不本意なことが起こっても、その状況をも楽しんでしまう、そういうのっていいなと思う。
不平不満を言って暗い顔をしているよりも、前向きに考えて笑い飛ばしてしまうのは、幸せの秘訣かもしれません。
ものすごいどしゃ降りの雨が降り始めました。
この大雨でスリップしたのでしょうか。
車の荷台に羊を乗せたトラックが、何かに乗り上げて傾いています。近くでドライバーが救助を待っていました。
しばらく車を走らせると…マサイマラの入り口がようやく見えてきました!やっと到着!本当に長い道のりでした。
マサイマラのゲートには国立公園に入る手続きをするために、何台もの車の行列が。入るまでにはずいぶん時間がかかりそうです。
ゲートの周辺には観光客相手に、マサイ族の女性たちが、手作りの工芸品やアクセサリーを売りに集まっていました。
車に近寄り、買わないかと迫ってきて、何度断ってもしつこく諦めません。
雨が止んだかどうか様子を見ようと窓を開けてしまったら、窓から車内にまで手を入れて売ろうとしてきたのには辟易しました。
窓を閉めて車の後部座席に移動すると、ようやく諦めてくれたようでした。
マサイマラ国立保護区にやっと入れた頃には、もう夕方遅い時間でした。
間もなく日が落ちるため、ロッジまで急いで向かいます。
マサイマラはケニアで最も多くの種の動物が生息するエリア。
ロッジに行く途中にも、動物を見ることができました。
マサイマラに入ってすぐ、メスライオンがいました。
多くの種が生息するマサイマラとはいえ、こんなにすぐライオンに会えるとは思いませんでした。
メスライオンは娘の車窓の目の前にいたので、写真を撮ろうとして窓を開けたとき、ガイドさんが、気を付けて!と言っていました。
「狩り」はオスライオンではなく、メスライオンが集団で行うため、危険なのです。
日も暮れて、太陽が沈んできました。
アフリカらしい景色。
この大自然の前では自分の存在なんて、ちっぽけなものだと気付かされる。
いつも悩んでいることなど、いかに取るに足らないことなのだろう。
この光景を目に焼き付けて、これからもしっかり前を向いて歩いて行こうと心に誓う。
ロッジまで急ぎます。しかし日が暮れ始めてから、夕日が沈んでしまうまではあっという間でした。
すごい雷と雨が降り始めました。サバンナのど真ん中で街灯も何もない真っ暗な道を、ドライバーさんは経験を頼りに、車を走らせます。
雷と雨はひどくなる一方で、外は何も見えないし、とても怖かったです。
そしてようやくロッジに到着!
大雨の中、手荷物を抱え、吊り橋を渡ってロッジのロビーへ。スーツケースはスタッフが運んでくれます。
ドライバーさんも11時間のロングドライブ、本当にお疲れ様でした。
ロビーでチェックイン手続きをした後、スタッフに部屋はテントにするか、コテージにするか、と聞かれました。
部屋のタイプを選べるとは知らなかったので、迷いました。テントはサファリ気分を味わえるかも、でもコテージのほうが快適かな。
選びきれず、どっちがいいと思うか聞いてみたら、テントは入り口がジッパーだよ、コテージはドアだけど…とのことだったのでコテージにすることにしました。
ロッジのスタッフに荷物を運んでもらい、部屋へ。
部屋に荷物を置いたあと、ダイニングへ食事に。
部屋に戻りシャワーを浴び、就寝。長い1日の終わりです。